罪穢を形代に込め無病息災を願う「夏越の祓」
July
別名「茅の輪くぐり」と呼ばれます。正月から半年間の罪・穢れを「人形」と呼ばれる紙でできた「形代」に移して流し身代わりとする、いわゆる身代雛のようなものです。やがて来る夏に、病などにかからぬようにしようとする平安時代からの年中行事であり夏越の祓ともいわれています。
夏越の祓
楼門を入ったところに茅またはススキを束ねてつくった大きな「茅の輪」を参拝者は8の字を書くように3回くぐり、その時、
「水無月の夏越の祓いする人は、千歳の命延ぶというなり」
と口ずさみます。当日は深夜まで「茅の輪」をくぐる人で賑わいます。
「茅の輪くぐり(夏越の祓)」は多くの神社で古くから行われてきました。茅の輪を腰につけると病気から免れるという昔の教えが起源とされています。茅の輪は蛇を意味し、蛇を神様の使いとする信仰に由来すると考えられており、無病息災、厄払い、家内安全を願って執り行われます。
神話では、須佐之男命(すさのおのみこと)が当時貧しかった蘇民将来(そみんしょうらい)という人物にもてなされ、御礼に「疫病を逃れるために、茅の輪を腰につけなさい」と教えられたことに由来します。それが歴史を経て大きくなり、人が通れるほどのものになったといわれます。