四月 高山社祭

南宮山にて白玉椿や色とりどりの花に囲まれ鎮座する高山社

April

南宮大社の御神木である「白玉椿」が咲き乱れる4月、南宮山の山頂近くにある高山社の奥宮にて執り行われます。神職が奥宮に出向いて祝詞奏上、玉串拝礼などの神事を斎行し、御祭神である木花開耶姫命に祈りを捧げます。
奥宮にもたくさんの白玉椿が咲き、この神事は別名「椿祭」とも呼ばれます。

御神木「白玉椿」

冬から春にかけて咲く椿は、古来より日本にとって身近な存在でした。日本画や工芸品など、桜や梅のモチーフとともに美しさと神聖さの象徴として伝えられています。南宮大社では、赤やピンクの椿とともに真っ白で綺麗な丸みを帯びた白玉椿が多く咲いています。
神聖な木としての言い伝えとして、奈良時代の「日本書紀」や「万葉集」にも数多く登場し、長い歴史の中で、愛されてきました。

冬から春への最も生命力を要する時期に咲く椿は、日向での花付きはもちろんのこと、日陰でも十分に花が咲きます。また、寿命が長いため縁起の良い樹としても人気です。

・祝詞奏上(神職が祈りの詞を神に奏上すること)
・玉串拝礼(榊に紙垂をつけた玉串を神に捧げること)